橙吏で一番大きい商売会で多くの商人が属している。
交易品を中心に扱っているが、職人との繋がりも多いので技術関連の売り買いも頻繁に行われる。
橙吏の商人育成に大きな功績を上げている。トップの意向で奴隷は扱っていない。
ヴォルヴァス・ヴァイス
取締役、ニヒル
飄々とした太刀魚の魚人。見た目は人間だが水に入ると魚に近くなる。大抵のことは平均以上に出来るのでいつも余裕の笑みを浮かべている。嫌味な物言いをする事もあるが筋が通っているので人望は厚い。パタラの歌を聴いている時が至福。ボスと呼ばれることが多い。
「よォ、はじめましてだな。
俺は黄都(おうと)に近い橙吏(とうり)で商会をやってるヴォルヴァスだ。好きに呼ぶといい。商談や交渉は得意だ、任せてくれ。
今から旅一座を観に行くが一緒に行くか?いい歌が聞けるぜ」
シィニ・コンシェルジュ
執事、丁寧
物腰柔らかなエルフの青年。真っ白な髪。資料整理や商談時のお茶出しなどを主に担当しているが戦闘になると最前線を駆ける武闘派。同期のモールといつも言い合いをしている。ボスが大好き。
「おや、迷子ですか?困りましたね……。とにかくそこはお寒いでしょう。まずは中に入って体を温めてください。私は料理の準備をしているので遠慮は不要ですよ」
モール・クードゥ・ヴァージァ
情報収集、明快
孔雀の獣人で羽根耳の少女。髪は青と緑のグラデーション。行動力が高いので情報収集を主に担当している。戦闘時は両手が翼になるため袖のある服は着ない。素早く空を飛べるので撹乱からの攻撃が強い。ボスが大好きでいつもシィニと張り合っているが戦闘では息が合う。周りからは2人合わせて『商会の比翼』と表されることが多い。
「あら、どうも。ちょうど良いところにいたわ。ちょっとお尋ねしたいんだけど、この辺りの噂をご存知ない?最近変わった事とか、不便だと思うような小さな事でもいいんだけど」
アメトリン・クォーツ
技師、女好き
帝国人形師を父に持つ人間の青年。幼少期より父親の工房に出入りしていたが、ある日グレて家出をした。数年ぶりに家に戻ると家は火事になっていて住人は全員亡くなったと聞かされた。どうしてそうなったかの経緯を探る為、情報の集まる商会に出入りしている。
「お!そこのおねーさんイケてんね!オレちょうど手が空いててさ、暇なら遊ばない?悩みとかなんでも聞くし なんなら朝まで付き合うからさ!」
ケイゴ
傭兵、寡黙
藍宵出身の中年の和風剣士。積極的には喋らないので謎の人だと思われがちだが剣の腕は確か。特に研ぎなど武器の整備関係に関しては他が引くほどの熱量で相手に詰め寄る。大抵話が長くなる前に商会の誰かに襟を掴まれて回収される。実はヴォルヴァスとの付き合いが1番長い。
「……む?先ほどから話していたのは拙者相手であったか。それはすまん。時に貴殿の武器……職人の銘を伺ってもいいだろうか。出来れば研ぎ師の所在と丁子油と拭紙と打粉をどのような比率で使い頻度はどれほどなのかも詳しくお伺いしたい…!」